【NEW BALANCE】スニーカーのカカトの擦り減りを100均アイテムを使って200円で修理する
今回は愛着のあるスニーカーを長く履くための、靴底の修理についての記事です。できる限り安価で長持ちする方法をお伝えしたいと思います。
お気に入りのニューバランス(NEW BALANCE)を長く履きたい
ニューバランスにはパッと思いつくだけで576、990〜996、1300、1400と履き心地抜群の名作スニーカーが沢山存在します。特にUSA製やイングランド製のものは現地の熟練した職人によってこだわってつくられており、その分お値段も張ります。
そんなニューバランスのスニーカーで私が感じている唯一の不満点が耐久性です。ランニング系のスニーカーは機能性やは着心地を最優先に考えられているので、耐久性を求めるのは筋違いかもしれませんが、ファッションアイテムとして普段使いする身としては、少しでも長持ちしてほしいところです。
ニューバランスはランニング系のスニーカーということもありソールのゴム部分が比較的薄いので、カカトがすり減ってくるとすぐにミッドソール(スポンジ部分)に達してしまいます。また、ライニング(履き口)の破れが起こる確率が高いように感じます。他の部位の耐久性は問題ないので、なんとか修理して長く履けるようにしたいものです。
専門店でのスニーカー修理費用の相場
ソールのすり減りとライニング(履き口)の破れは専門店で修理を頼むとどれくらい費用がかかるのか調べてみました。
ダメージの度合いや修理方法、補修部材の種類によってい価格は変わるため、実際には現物を見てもらって見積もりをしてもらうことになると思いますが、ネットで参考価格を出されているお店の相場を調べてみました。
●修理専門店
カカトの減った部分の修理(両足)
→2,200円〜4,400円
ライニング(履き口)の破れ補修(両足)
→3,300円〜6,600円
●ニューバランス公式リペア
オールソール(ソールをまるごと交換)
→11,000円
オールソール+ライニング修理
→16,500円
※上記はあくまで一例です。
プロに頼めば仕上がりは良いと思いますが、やはり結構費用がかかりますね。スニーカーの元の値段を考えると躊躇しちゃいますね。
シューグーはお手軽だけど耐久性がなさすぎる
ライニングの修理はハードルが高いですが、カカトのすり減りであれば自分で修理を検討される方も多いのではないでしょうか。私もシューグーを代表とする専用の補修材は色々と試してきました。
ノーマールのシューグーですと固まるまでに時間がかかりますし、肉やせして何度も盛り付ける必要があります。また、熱で固めるタイプはすぐに固まるので良いのですが、お湯を用意するのが意外と面倒だったり、油断していると余計なところに補修材がついて汚れたりします。なにより耐久性がなく、手間の割にすぐに削れてしまいがっかりしてしまいます(5回履いたら元通りなんてことも・・・)。
ジャンクのニューバランスM1400を自分で直しながら5年間履き続ける
ハシカンはライニングが破れて、ソールがすり減ったジャンク扱いのニューバランスM1400をフリマアプリで2,500円で購入し、自分で直しながら5年も履き続けています。
そこで今回は、試行錯誤の末行き着いた100均アイテムを使った安価な修理方法を紹介したいと思います。
100均アイテムでソールの擦り減りを修理
100均(ダイソーなど)で購入できる革靴用の補修ゴムを使います。カカト用と底面用の2つで220円です。材質はニトリルゴムで耐摩耗性に優れています。
接着方法ですが、様々な接着剤を試し行き着いたのが、テント補修用のSeamGrip+Wp(シームグリップ)です。シームグリップはウレタンゴム系ボンド(ウレタン樹脂60%、有機溶剤40%)でウレタン樹脂は柔軟性、弾性、耐摩耗性、耐衝撃性に優れているそうです。革やゴムの接着で一般的なゴム系ボンド(G17など)は私が試した限りではすぐに剥がれてしまい駄目でした。
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接着方法としては、接着面を紙やすりで軽く荒らし、アルコールなどでしっかりと脱脂します。シームグリップをたっぷりと塗って圧着します。シームグリップは固まるまでに12時間ほどかかるのですが、12時間圧着し続けるのがなかなか難しい。私がやった方法はスニーカーの中に新聞紙などを詰めて裏返しにして、ビニール袋に水や粉類を入れたものを重しにしました。この方法ですと形が不均一なものでも全体的に圧力をかけることができます。さらに、接着したゴムの端っこがめくれてくることを防ぐためにシームグリップを周囲にも塗りました。
底面前方に貼ったゴムは元々両面テープがついているので、両面テープを剥がしてからシームグリップで接着しました。
結果ですが、100均のゴムとシームグリップの組み合わせは最強です。すでに5〜6回ほど着用しましたが、耐久性抜群でゴムの削れも少ないですし、接着部分の剥がれも起こっていません。これで、お気に入りのニューバランスを気兼ねなくガシガシと履くことができます。
もし剥がれてきたら、部分的に接着剤を塗り、再度圧着しましょう。
ライニング(履き口)の破れ修理
ライニングの破れは専門店ですと一度解体して、薄手のレザーを貼ってきれいに直してくれますが、見様見真似で解体しない簡易的な方法で直しました。材料はレザーの端切れ、型紙、ゴム系のボンド、手縫い用の針と糸です。
ライニングの破れ部分内部のスポンジがえぐれている場合は、台所用のスポンジなどをちぎってボンドで貼り付けてからレザーを貼ります。レザーは薄手の本革が良いと思いますが、合皮や丈夫な不織布でも良いと思います。履いたら見えないので、ハシカンは手持ちの材料でツギハギ状態です・・・
型紙どおりにレザーをハサミで裁断し、スニーカー側とレザー側両方にボンドを塗って圧着します。速乾性の高いゴム系のボンドなので手で抑えて圧着するだけでも良いと思いますが、場合によってはクランプを使うと良いと思います。履き口上部の履くときに足が擦れる部分はめくれてくる可能性が高いので、補強のために糸で手縫いしています。
より手軽に貼るだけでライニングを修理できる商品もでているので、利用してみてはいかがでしたでしょうか。
定期的なお手入れとメンテナンスが大事
修理が完了したら、メンテナンスしていきましょう。中古で買って、汚れがひどい場合は丸洗いをし、スエード専用のトリートメント剤で栄養成分などを補充し、防水スプレーでコーティングします。
色あせが気になる方はスエード用の補色材が手に入りますので、使うと良いと思います。
あとは履いたら豚毛のブラシでブラッシングしホコリを落とします。日々のこまめなメンテナンスがスニーカーを長持ちさせる秘訣です。また、かかとのライニングを長持ちさせるために、靴を脱ぎ履きする時は靴べらを使いましょう。
フリマアプリでジャンクのニューバランスを買うときの注意点
前述したとおり、ニューバランスはライニングが破れやすいため、全体的には状態が良いにもかかわらず、ライニングが破れているためジャンク扱いとしてフリマアプリなどで格安で売られていることがあります。
ですが、安いからと言って飛びつくと痛い目に会うことがあるので、ジャンク扱いのニューバランスを買うときの注意点を経験を元にお伝えできればと思います。
一番気をつけるべきはソールが加水分解しているかどうかです。ポリウレタン製のミッドソールのモデルは避けて通れない加水分解ですが、ニューバランスも加水分解するモデルが多いです。かくいうM1400もミッドソールがENCAPなので加水分解します。ENCAPはポリウレタンが内包されているので、加水分解は外観から見分けることが難しいので、できる限りソールの状態が悪いものは避けましょう。狙い目はソールは比較的きれいだがライニングが破れているので安くなっているものです。
もう一つ気をつけるべきは、カカトの中のプラスチック(ヒールカップ)の割れです。スニーカーを脱ぎ履きするときにカカトを踏む習慣がある人はヒールカップが割れていることが多いです。カカトを後ろから見て、変なシワが入っている場合は要注意です。写真で判断が難しい場合は、出品者に遠慮なく質問しましょう。聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥と言いますから。
くたびれたニューバランスが好き。自分で修理すれば愛着が湧きます
左が2,500円でジャンクで購入して、修理しながら履いているM1400で、右が中古美品を6,000円で購入したM1400です。正直、私は左側のくたびれたM1400のほうが好きです。
自分で直した分愛着もありますし、エイジングされた佇まいがなんとも魅力的に感じます。お金をかけずにファッションを楽しむチープシックという観点からも、資源を大切にするというサステナブルの観点からも、スニーカー修理(セルフリペア)が広まっていけば良いなと思います。
この記事が少しでもスニーカー修理にチャレンジされる方の参考になれば幸いです。では!